研究課題
基盤研究(C)
本研究は、日本における京都メカニズム利用に関する主要なステークホルダー(政府、企業、NGO)へのインタビューおよびアンケート調査によって、CDMプロジェクトなどから発生するカーボン・クレジットの「品質」と「価格」の関係を定量的に明らかにすることを目的とした。そのような研究を行うのは、一般的にA gold is a gold is a gold(金はどのようなものでも金)"は真理であるものの、京都議定書で規定された地球温暖化対策としての国際協力の仕組みである京都メカニズムで取引される温室効果ガスの排出権(カーボン・クレジット)の場合、"A carbon credit is a carbon credit is a carbon credit"は必ずしも真理ではないと考えられるからである。そのため、いわゆる株や債権などの格付け会社による格付けのような具体的な方法論の開発を試みた。本研究では、まず、カーボン・クレジットの品質決定要因の重み付け(相対的重要性)を、先行事例と企業や市場関係者に対するアンケート結果をもとに決定した。つぎに、具体的なCDMプロジェクト候補に関して、品質決定要因に関する実際の評価を規準化(マイナス1からプラス1までの点数化)し、重み付けと掛け合わせたものの合計点数を求めた。そして、一定の点数以上はAランキングとすることなどによって、プロトタイプではあるものの、株や債券と同様に、GHGクレジットの品質の格付け方法を開発した。
すべて 2007 2006
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エネルギー・レビュー 12月号
ページ: 7-10
Energy Review, December issue
環境経済・政策学の基礎知識
ページ: 224-225
Basic knowledge on Environmental Economics and Policy