研究課題
基盤研究(C)
ディーゼル排気粒子から、世界で初めて、分離された生物活性物質であるニトロフェノール類について、生殖器や内分泌系に及ぼす影響について検索し、ラットのin vivo実験やin vitro実験によって、これらの化学物質がエストロゲン作用や抗アンドロゲン作用を持ち、構造によって、その作用と強さが異なることを明らかにした。また、一部のニトロフェノール化合物は、現在使用されている農薬の第一次分解物質であることが判明したため、日本ウズラに投与すると、顕著な精巣の委縮を示し、生態系への影響を考慮する必要性が判明した。この結果は次のように要約された。1.4-ニトロフェノール(PNP)はラットではエストロゲン作用と抗アンドロゲン作用を示したが、ウズラでは抗アンドロゲン作用が顕著であった。昔、農薬として使用されていたパラチオンの一次分解物質であることが判明し、開発途上国のパラチオン使用が懸念された。2.3-メチル-4-ニトロフェノール(PNMC)はPNPと同様な作用を示したが、その活性はPNPより低いと推測された。この物質は、現在、日本や世界中で使用されている農薬であるフェニトロチオンの一次分解産物であり、使用の仕方とその量に注意する必要がある。3.4-ニトロ-3-フェニルフェノール(PNMPP)はPNPと同様な作用を持つが、3種の化合物の中では最も強い作用を示した。4.同族構造異性体である2-ニトロフェノールは、エストロゲン作用、抗アンドロゲン作用を示さなかった。これらの事から、構造活性相関も明らかとなった。
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