研究課題
基盤研究(C)
本研究では危険は紫外線から人体を守るべく、各種の紫外線カット素材を作製した。また、皮膚細胞を想定して架橋密度の異なるコラーゲン人工皮膚も作製した。白内障の影響も調べるため、牛眼も100眼(50頭分)手配した。本年度は、南極にそれらのサンプルを持ち込み、オゾンホール発生時と発生していない時期にUVカット素材と人工皮膚を貼合わせて曝露している。一部のサンプルはすでに日本に持ち帰っており、それらのサンプルとUV照射装置を用いてUV曝露させたサンプルについて分析を行なった。そして、紫外線の皮膚や眼球へのUVに対するダメージを調べている。また、UVカット素材やサンスクリーン剤(化粧品)の防御効果も調べた。なお、以下に実験を行なった項目について、具体的に示す。1)UVカット素材に添加する紫外線散乱剤や紫外線吸収剤の種類、添加量、粒径、化学的安定性などと、UVカット効果を系統的に解明した。2)UVカット素材のベースポリマーの種類(ポリエステル、ナイロン6、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル)と人工皮膚へのUVカット効果の関係を解明した。3)コラーゲン架橋密度(各年齢層を想定)、メラニン色素量を変化させた人工皮膚を南極で曝露し、UV曝露の影響を皮膚への浸透深さの観点も含めた解明した。そして、人工皮膚を用いたUVカット評価法を摸索している。4)各種のサンスクリーン剤(紫外線散乱剤、紫外線吸収剤)を人工皮膚に塗布し、UV照射を実施した。そして、人工皮膚へのダメージ分析を実施した。今後、それらの結果を用いて、オゾンホール発生時の紫外線の影響を体系的にまとめる予定である。
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平成17年度線維学会年次大会予稿集 Vol.60・No.1
ページ: 253
第52回日本家政学会・中国・四国支部研究発表会要旨集 第52回大会
ページ: 25
Abstracts of XXVIII Symposium on Polar Biology XXVIII Symposium
ページ: 78