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2007 年度 実績報告書

コア-シェル-コロナ型高分子ミセルを鋳型とする中空無機微粒子の合成とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 17510088
研究機関佐賀大学

研究代表者

中島 謙一  佐賀大学, 理工学部, 教授 (10104720)

研究分担者 渡 孝則  佐賀大学, 理工学部, 教授 (10136541)
キーワード高分子構造・物性 / 自己組織化 / 超分子化学 / 鋳型合成 / ナノ材料
研究概要

ポリ(スチレン-b-2-ビニルピリジン-b-エチレンオキシド)のようなABC型(非対称型)トリプロック共重合体をB、Cに選択的な溶媒に溶解すると、Aをコア、Bをシェル、Cをコロナとするミセルを形成することが知られている。本研究は、このようなコア-シェル-コロナ型高分子ミセルを鋳型とする新しい中空無機微粒子の合成法を確立することを目的とした。
平成18年度にPSをコア、PVPをシェル、PEOをコロナとする高分子ミセル水溶液を鋳型とし、テトラメトキシシラン(TMOS)を前駆体として中空シリカ微粒子の合成に成功した(J.Am.Chem.Soc.,129,1534(2007))。この成功をふまえ、平成19年度は以下の研究を行った。
【1】中空サイズ及びシリカ層の厚さの制御 中空シリカ微粒子の空洞サイズはPSブロックの長さとともに大きくなり、シリカ層の厚さは前駆体の濃度とともに大きくなることが予想される。PSブロック鎖長の異なる三種類のPS-b-PVP-b-PEOを用い、そのミセルを鋳型として中空シリカ微粒子を合成した。その結果、数ナノメートルのオーダーで中空サイズを制御することに成功した。さらに、前駆体TMOSの濃度を変化させることにより、シリカ層の厚さも数ナノメートルのオーダーで制御することに成功した。
【2】中空チタニア微粒子の合成 PS-b-PVP-b-PEOのミセルを鋳型として中空チタニア微粒子の合成を試みた。合成はチタニウムテトラブトキドを前駆体として、ゾルーゲル法によって行った。その結果、中空微粒子は部分的に生成し、残りはチタニアの凝集体であった。これは前駆体の反応性が高いためであると思われる。今後、条件を変化させて合成を試みる予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Degradation of Methylene Blue in Aqueous Dispersion of Hollow Titania Photocatalyst: Optimization of Reaction by Peroxydisulfate Electron Scavenger2007

    • 著者名/発表者名
      A.Syoufian and K.Nakashima
    • 雑誌名

      Journal of Colloid and Interface Science 313

      ページ: 213-218

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Fabrication of Nanoaggregates of a Triple Hydrophilic Block Copolymer by Cetyltrimethylammonium Chloride Binding2007

    • 著者名/発表者名
      A.Khanal, S.Yusa, and K.Nakashima
    • 雑誌名

      Langmuir 23

      ページ: 10511-10517

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Degradation of Methylene Blue in Aqueous Dispersion of Hollow Titania Photocatalyst: Study of Reaction Enhancement by Various Electron Scavengers2007

    • 著者名/発表者名
      A.Syoufian and K.Nakashima
    • 雑誌名

      Journal of Colloid and Interface Science 317

      ページ: 507-512

    • 査読あり
  • [学会発表] CORE-SHELL-CORONAPOLYMERIC MICELLES AS SMART TEMPLATES FOR THE SYNTHESIS OF INORGANIC HOLLOW NANOPARTICLES2007

    • 著者名/発表者名
      K.Nakashima, A.Khanal, D.Liu, Y.Inoue, M.Yada
    • 学会等名
      The 41st IUPAC World Chemistry Congress
    • 発表場所
      トリノ(イタリア)
    • 年月日
      2007-08-07
  • [備考]

    • URL

      http://www.chem.saga-u.ac.jp/ChemStf/nakashima/index.html

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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