• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

TEMナノプローブマニピュレーション法による炭素ナノ材料の特性評価分類

研究課題

研究課題/領域番号 17510095
研究機関東海大学

研究代表者

葛巻 徹  東海大学, 工学部, 講師 (50396909)

キーワードTEM / マニピュレーション / カーボンナノチューブ / ナノメカニクス
研究概要

本研究は、カーボンナノチューブ(CNT)をはじめとする炭素ナノ材料単体をナノプローブマニピュレーションにより直接操作し、構造とその材料が持つ基礎物性を系統的に評価・分類してデータベース化することで使用目的に応じた材料の最適化を図ることを目的とする。具体的には、透過電子顕微鏡(TEM)内でのナノプローブマニピュレーション技術を適用し、構造を観察しながら個々の炭素ナノ材料単体の引張試験、曲げ試験及び電気的特性の評価を行う。TEM内でCNTの力学物性値や、電気的特性を評価することにより、それぞれの特性に影響を与える構造的要因を原子レベルで明らかにする。最終年度となる本年度は、市販のAFMカンチレバーを装備したマニピュレーションユニットの開発により、様々な種類の多層CNTについて微小変形に要する力の計測を行った。個別に取り付けたCNTをプローブで変形させ、そのときの荷重をカンチレバーアームのたわみ量のTEMレベル計測から定量化しCNTのヤング率を見積もった。CNTの座屈、曲げ変形時の力の計測から求めたヤング率はばらつきが大きく、数十GPaから数TPaの値を示すことが明らかとなった。CNT組織のTEM観察の結果、個々のCNTにはそれぞれ製法ごとに構造的特徴があり、これが機械的性質に影響を与えていることが予想された。しかし、数種類のCNTについて実験を行った結果、CNTのヤング率は結晶性や直径など構造的特徴によらずアーク放電法とCVD法とに大別できることを示唆する結果を得た。一方、CNTの電気伝導性についても評価した結果、やはり合成法によって大別できる結果が示された。ヤング率、電気伝導性ともにアーク放電法で作製したCNTの方が優れた特性を示すことが判明した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [学会発表] TEMナノプローブマニピュレーションによるカーボンナノチューブの電気伝導性の評価2008

    • 著者名/発表者名
      葛巻 徹
    • 学会等名
      第55回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      日本大学理工学部船橋キャンパス
    • 年月日
      2008-03-29
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] カーボンナノチューブの構造と機械的性質の評価2007

    • 著者名/発表者名
      葛巻 徹
    • 学会等名
      第21回ダイヤモンドシンポジウム
    • 発表場所
      長岡技術科学大学
    • 年月日
      2007-11-21
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] TEMナノプローブマニピュレーションによるカーボンナノチューブの機械的性質の評価2007

    • 著者名/発表者名
      葛巻 徹
    • 学会等名
      第68回応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      北海道工業大学
    • 年月日
      2007-09-08
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] Charactehzation of carbon nanotube in transmission electron microscope2007

    • 著者名/発表者名
      T. Kuzumaki
    • 学会等名
      Intemational Conference on New Diamonds and New Carbons (NDNC2007)
    • 発表場所
      大阪府千里ライフサイエンスセンター
    • 年月日
      2007-05-29
  • [図書] ナノカーボンハンドブック2007

    • 著者名/発表者名
      葛巻 徹
    • 総ページ数
      367-375
    • 出版者
      NTS
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi