研究課題
基盤研究(C)
超音波励起型噴出ノズルの設計・製作をするために、まずどのように超音波を噴霧に当てれば噴霧および噴霧粒子径に有効な影響を与えることができるのかを調べた。1.定常波を利用する方法現有の22kHz、0.5kW超音波発生器のホーンの正面に反射板を置き、その間に定常波を発生させ、腹の部分に噴流を当てると噴流の偏向とわずかな微粒化促進が観測された。しかしこの方法で目に見える効果を得るためには数kWの強力な超音波発生器が必要となり実用的ではない。2.縦波を利用する方法超音波ホーンに平行に噴霧ノズルを取り付けると、ノズル先端できれいな噴霧が観測された。3.曲げ波(横波)を利用する方法(1)超音波ホーンの先端に、ホーン軸に直角に薄板をボルト締めし、振動する薄板上に点滴器を使って水を垂らすと、非常にきれいな噴霧が得られた。(2)薄板の代わりに安全かみそりの刃を取り付け、新開発の4流体ノズルからの噴流を超音波振動中のかみそりに当てると噴霧粒子径が15%ほど小さくなった。(レーザー振動計で薄板の振動を観測した。)以上のことから、超音波の利用法としては2、3のように直接噴霧液体に超音波振動を与える方が効果的であることが分かったので、今後2、3の方法を利用する。今後の研究の展開は次の通りである。1.18年度1MHz、60w程度の超音波発生器を購入、その振動子を4流体ノズルの中心形に加工し、その周りに4流体ノズルを形成する。(現在設計中)2.レーザー振動計でノズルの振動を計測し、現有のレーザー散乱式粒子計で液滴粒子径を測定して、超音波振動の微粒化促進効果を検討する。
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日本物理学会中国支部・四国支部,応用物理学会中国四国支部2005年度支部学術講演会 講演予講集
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