CRM(Customer Relationship Management)において、リコールと精度を基礎として、識別された優良顧客に対してプロモーションを行う際の利益効果をモデル化し、新たな識別手法の比較評価を行う方法論を確立した。また、個別企業の市場参入・退出戦略の総和として市場ライフサイクルを表現する確率モデルを開発し、数値解析を行った。成果は、以下の3本の論文として纏められ、現在、投稿中である。 1)CRMのための優良顧客識別手法の特性評価と財務効果(鈴木秀男・水野誠・住田潮・佐治明) 2)Optimal Threshhold Analysis of Segmentation Methods for Idenfyinmg Target Customers(水野誠・佐治明・住田潮・鈴木秀男) 3)Stochastic Analysis of Number of Corporations in a Market Derived from Strategic Policies of Individual Corporations for Market Entry and Retreat(住田潮・伊勢恒久・米沢宏一) 更に、個別的な消費者行動を顧客ロイヤルティの観点からマルコフ過程で定式化し、売上指標に結びつけることで、新たな観点からマーケティング分析を行う研究や、インターネット上でのブラウジング行動解析を通して顧客の特性を推定する研究が進んでいる。 確率的数値解法を中心に、Dynamic Programmingや拡散過程を用いた分析手法を開発する関連研究も精力的に進められており、論文として纏められている。その内の1本は、2006年2月に専門誌に発表されている。
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