本研究課題には、以下の3つの研究項目がある。 (1)荷役時間予測手法の開発 (2)一般型バースでのクレーン・バース同時割り当て問題 (3)ドック型バースでのクレーン・バース同時割り当て問題 この内、(1)に関しては、現在までのところ静的なコンテナヤードトレーラルーチングをもとにした荷役時間予測モデルの開発が終了している。この予測モデルをもとに、スリランカのコロンボ港のコンテナターミナルでの荷役実績データを用いてバース割り当て問題を研究し、荷役時間予測モデルの妥当性を検証した。その成果を、現在、Transportation Research Part-E誌に投稿中である。現在、ヤードでの動的なトレーラルーチングのシミュレーションモデルを開発中であり、これが完成次第、これをもとにした荷役時間予測モデルを開発する予定である。 (2)に関しては、遺伝的アルゴリズムをもとにした、クレーン・バース同時割り当て問題の解法を完成させ、この研究成果をEuropean Journal of Operational Research誌に投稿中である。 (3)に関しては、現在の所、研究の準備段階としてドック型バースでのバース割り当て問題の近似解法を開発した。この解法には、メタヒューリスティクスである、遺伝的アルゴリズムと擬似焼き鈍し法の2つの手法を使っている。この研究成果の一部を、すでにThe 1st International Conference on Transportation Logisticsで発表した。この研究項目の主要部分は2段階からなるが、それぞれの成果を纏め、European Journal of Operational Research誌ならびにTransportation Science誌に投稿中である。
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