研究概要 |
近年、迅速な情報交換能力環境による生産現場のシステム開発に伴って,実時間での生産管理が可能となった.e-Manufacturingはインターネットの情報交換機能を活用し,工場の管理運営を生産システムだけでなく,e-Logisticsで代表される流通システムを含めたサプライチェーン・ネットワーク全体を結び付けている. 2005年度において開発された研究成果をベースにして,2006年度と2007年度において、インターネットのウェブ環境での生産・流通システムをグローバルに管理を行い,顧客とサプライヤーのグローバル化,効率化を図り,更にはe-Manufactuningの応用によって「既製品の製造」、のみならず「注文製造」,「変更指示による製造」を迅速かつ適切に行なえる柔軟な生産・流通管理研究を行った。 その1、本研究では、遺伝的アルゴリズムを利用したスケジューラを中心とし,複数の小さなサブシステムを組み合わせ,XMLをベースに標準化されたデータ交換を行うことによりシステムを構築する力法を提案した. その2、Moon et al.(2004)はAPSモデルとして、工程計画と生産スケジューリングを統合し,工場内の輸送を考慮したモデルを提案している.これを拡張し,「工程」と工場間の「輸送」を「作業」として統合したモデルを提案し,遺伝的アルゴリズムによる解法を示している. その3、本研究において,生産工程とAGVによる輸送を考慮したスケジューリングとGAを用いて行った.更にピックアップ-デリバリにおけるサービス時間を「作業」時間と捉え,一台の車輌で複数の資材・半製品及び製品を混載して輸送することも考慮したモデルを用い,総所要時間(メークスパン)や総移動距離を最小化するための多目的遺伝的アルゴリズムによるスケジューラを作成した.
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