研究課題/領域番号 |
17510140
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研究機関 | 長野県短期大学 |
研究代表者 |
下平 佳江 長野県短期大学, 生活科学科・人間工学研究室, 助手 (80261098)
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研究分担者 |
加藤 麻樹 長野県短期大学, 助教授 (00312166)
大橋 信夫 日本福祉大学, 大学院・情報社会学部, 教授 (50203899)
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キーワード | 高齢者 / 村役の負担軽減 / 地域運営システム / PC / 情報通信 / インターネット / クラブ活動 / 農業生産 |
研究概要 |
本研究の目的は、高齢化率の高い過疎地域における、地域住民組織の運営システムである「村役」業務にインターネットなどの情報通信技術を導入して、住民の身体的・精神的負担の軽減を図るとともに、高齢者が自宅でPCを利用できる環境を整え、趣味活動や農業生産および離れて暮らす家族とのコミュニケーションツールとしての利用促進を図ることである。平成17年度は高齢者にとって自宅でPCを継続利用するために不可欠なサポート体制の構築を主目的として、講習会場となった中条村公民館を中心に、新町PCクラブの協力を得たサポートチームを作り、操作が分らなくなった高齢者の自宅への派遣指導を可能にするなど、高齢者にとって利用しやすい支援体制を整えた。また本研究によるPC講習会受講者は第一期から第三期までで30名を超えたことから、情報交換や相互の支援体制作りを目的とした「中条パソコンクラブ」を発足して、一層のIT利用を促すようにした。さらに公民館内に常設のPCルームを設置できたので、今後は公民館スタッフを中心としたPC講習会が高い頻度で開催できるようになり、PCユーザーの拡大が可能になった。 次年度は、「村役」の中でも主業務となっている地域情報の伝達にIT利用促進を図るために、情報の主な発信側となる公民館や役場からの各種情報のデジタル化を推進するとともに、情報の受け手となる住民側へもIT導入を進める。その事例として、一区を選定して、住民対象の初心者PC講習をしながら、「村役」に関する情報伝達や会議などにできるだけPCやメールを活用してもらうよう働きかけと支援を行う。その結果を踏まえ、従来的な地域運営システムである「村役」の負担を軽減させる情報通信技術の有効性を示し、高齢社会における過疎地域の地域運営システムの導入モデルとして提案する予定である。
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