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2007 年度 実績報告書

雪泥流の発生過程と始動メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 17510147
研究機関新潟大学

研究代表者

河島 克久  新潟大学, 災害復興科学センター, 准教授 (40377205)

研究分担者 和泉 薫  新潟大学, 災害復興科学センター, 教授 (50114997)
卜部 厚志  新潟大学, 災害復興科学センター, 准教授 (20281173)
キーワード雪泥流 / 水文気象観測 / 雪氷学 / 河川水位 / 水文地質 / 扇状地 / 伏流 / 地下水位
研究概要

本研究では、雪泥流多発河川である南魚沼市の水無川を研究対象とし、水文気象学および水文地質学的観点から観測・調査を行ってきた。平成19年度は、引き続き観測を行うとともに、3年間の観測結果に基づき、河道上積雪の形成、積雪期の降雨流出、雪泥流の始動に着目して水無川における雪泥流の発生過程と始動メカニズムを以下のようにまとめた。
1.河道上積雪の形成
扇頂部においてbed rockが急激に落ち込むという水無川扇状地の特徴的な地下構造が初冬〜厳冬期(渇水期)の地下水位面の低下と表面水の完全伏没区間(扇央〜扇端)をもたらす。この水無川扇状地の特徴的な地下構造が河道上に河川外とほぼ同量の積雪の堆積を可能とする。
2.積雪期の降雨流出
南魚沼地域では例年2月から3月にかけて複数回、日本海低気圧の東進に伴う急激な気温上昇と短時間強雨がある。同地域の積雪は融雪の影響で厳冬期でもざらめ化の進行が早いため、低気圧によってもたらされた降雨は速やかに地中へ流出する。これによって河床近傍まで地下数位回復した状況下で10〜20mm程度の短時間降雨があると、雨水は扇央部において表面水を形成して流出する。
3.雪泥流の始動
降雨によって形成された表面水は、積雪によって流下が妨げられるため、扇央部において積雪全体を数分〜数十分で飽和させる。飽和後は積雪表面に水流が形成される。水飽和状態となった積雪はその強度が急激に低下するため、局所的な構造的弱所を起点として雪泥流が始動する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Hydrological backgrounds that cause slushflow events in the temperate heavy-snow region of Japan2007

    • 著者名/発表者名
      Katsuhisa Kawashima
    • 学会等名
      International Symposium on Snow Science
    • 発表場所
      モスクワ
    • 年月日
      2007-09-06

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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