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2006 年度 実績報告書

化学合成を基盤とした細胞毒性オキサスクアレノイドの分子科学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17510180
研究機関大阪市立大学

研究代表者

森本 善樹  大阪市立大学, 大学院理学研究科, 助教授 (90244631)

キーワード細胞毒性 / オキサスクアレノイド / 全立体構造決定 / 化学合成 / 全合成
研究概要

現在の機器分析技術の進歩には目を見張るものがある。生理活性天然有機化合物の構造は多種多様に富んでいるが、高度に発達したNMR技術により構造決定が半ばルーチン化していると言っても過言ではない。しかしながら立体構造の決定に関して、特に非環状系で不斉4級炭素を含むような場合には、最新のNMR技術をもってしても依然として難しい問題となる場合が少なくない。このような場合には、やはり化学合成により可能な立体異性体を合成して絶対配置も含めた全立体構造を決定するあが有力な手段となりうる。また生理活性物質は一般に微量しか得られないことが多々あることから、化学合成法を開発することは、その後の作用機構の解明や構造活性相関研究に必要な誘導体をも含めた物質供給という観点からも重要であると思われる。
本年度においては、高度に酸化された細胞毒性トリテルペンポリエーテル(オキサスクアレノイド)のうち、海洋産含ハロゲンオキサスクアレノイドであるイントリカテトラオール、エンシュオールを取り上げ、分子サイエンスの出発点となる全立体構造決定についての問題を化学合成的手法を用いて解決することを第一の目的とした。
その結果我々は、(+)-イントリカテトラオールの初めての全合成を達成するとともに、分光学的手法だけでは解明されていなかった立体構造決定についての問題を、合成化学的手法を用いて解決することに成功した。これらの研究はオキサスクアレノイドの分子科学の発展に大きく貢献するであろう。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Total Synthesis and Determination of the Absolute Configuration of (+)-Intricatetraol2007

    • 著者名/発表者名
      Yoshiki Morimoto
    • 雑誌名

      Angew. Chem., Int. Ed. 46・7

      ページ: 1132-1135

  • [雑誌論文] Biological Activity Tests of Chemical Constituents from Two Brazilian Labiatae Plants2007

    • 著者名/発表者名
      Takahiko Isobe
    • 雑誌名

      Yakugaku Zasshi 127・2

      ページ: 389-395

  • [雑誌論文] Two-Directional Synthesis and Stereochemical Assignment toward a C_2 Symmetric Oxasqualenoid (+)- Intricatetraol2006

    • 著者名/発表者名
      Yoshiki Morimoto
    • 雑誌名

      Org. Biomol. Chem. 4・17

      ページ: 3220-3222

  • [雑誌論文] Biscembranes from the Soft Coral Sarcophyton glaucum2006

    • 著者名/発表者名
      Tetsuo Iwagawa
    • 雑誌名

      J. Nat. Prod. 69・8

      ページ: 1130-1133

  • [雑誌論文] The Anti-Helicobacter phlori Flavones in a Brazilian Plant, Hyptis fasciculata, and the Activity of Methoxyflavones2006

    • 著者名/発表者名
      Takahiko Isobe
    • 雑誌名

      Biol. Pharm. Bull. 29・5

      ページ: 1039-1041

  • [雑誌論文] Rings B, D-Seco Limonoids from the Leaves of Swietenia mahogani2006

    • 著者名/発表者名
      Samir A.M.Abdelgaleil
    • 雑誌名

      Phytochemistry 67・5

      ページ: 452-458

  • [図書] 基礎化学実験2006

    • 著者名/発表者名
      市村 彰男
    • 総ページ数
      174(39-61,71-84)
    • 出版者
      ふくろう出版
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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