• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

ロシアにおける国家再編と市民社会の形成過程

研究課題

研究課題/領域番号 17510208
研究機関島根県立大学

研究代表者

今岡 日出紀  島根県立大学, 総合政策学部, 教授 (50184809)

研究分担者 溝端 佐登史  東京大学, 経済研究所, 教授 (30239264)
田中 宏  立命館大学, 経済学部, 教授 (10163560)
貴志 俊彦  神奈川大学, 経営学部, 教授 (10259567)
キーワードロシア / 市民社会 / 人的資本 / 人間開発 / 中央-地方関係 / 地方自治体 / 中間層 / 民主主義
研究概要

本年度は、前年度に引き続き、先行研究の理論的整理、これまでに収集した資料の分析に加え、前年度に実施したロシアでの現地調査の分析を通して、研究の総括、研究成果の公表に重点を置いた。
まず、ロシア社会の利害構造分析に関する基礎データをレビューするため、『ロシア統計年鑑』などの統計集、『経済と生活』などの新聞、『経済の諸問題』などの雑誌を購入・精読した。
次に、前年度に実施したロシアでの調査結果を分析し、地方政府の行動様式、企業の社会的責任といった問題と市民社会形成との関係を明らかにした。体制転換後、ロシアの中央と地方自治体との関係は大きく変化し、中央からの地方の独立特徴とする西欧型が目指されたが、実際には中央の影響力は相対的に強く残されたことが示された。
さらに、7月には島根県立大学にてフォーラムを開催し、研究代表者である今岡が報告をおこなった。その内容は、国連開発計画の人間開発指数にもとづき、ロシアにおける人間開発の現状を分析したものである。特徴として、経済発展の段階に比して、教育水準の異常な高さと平均寿命の異常な低さが観察されることが示され、こうした人間開発のパターンはソ連期の資源配置に規定されているという仮説が提示された。
また、中間層の増大と市民社会形成との関係についても考察した。ロシアでは経済成長とともに中間層の形成が進んでいるが、その構成は先進国とは異なっており、中間層の規模拡大が市民社会の形成、民主主義の定着に直接結びつくわけではない可能性を示唆した。
秋以降は論文執筆・研究成果の公表を中心に研究活動の総括をおこなっている。3年間の研究成果を近く成果報告書にまとめ公表する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Softness and Hardness of the Institutions in Russian Local Self-Govemment2007

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Mizobata
    • 雑誌名

      Kyoto Institute of Economic Research, Discussion Paper No.64

      ページ: 23-40

  • [学会発表] ロシアにおける人間開発-アジア諸国との比較において-2007

    • 著者名/発表者名
      今岡 日出紀
    • 学会等名
      イルクーツク大学・島根県立大学第3回ジョイント・フォーラム
    • 発表場所
      島根県立大学
    • 年月日
      2007-07-12

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi