研究概要 |
本年度は、平成17年度に引き続きフランス植民地政策、フランス語教育史および西アフリカ史に関する文献研究を行うともに、セネガルにおける現地調査を行った。 <文献、資料調査> (1)ダカール大学に提出された歴史学、社会学分野の未完の博士論文についての調査を行い、植民地教育史、社会史に関する重要論文の複写を行った。とくに次の二点は本研究にとっで重要な文献である。 FALL, Amadou, 2001,L' ecole au Senegal : la question de l ' adaptation. - Histoire d' une problematique recurrente de 1817 a nos jours, These presente a l' Universite Cheikh Anta Diop de Dakar. LY, Boubacar, 2001,Les instituteurs senegalais de la periode coloniale (1903-1945) - Sociologie historique de l' une des composantes de la categorie sociale des 《'evolues》, These presente a l' Universite Cheikh Anta Diop de Dakar. (2)セネガル国立公文書館において、とくに独立後の言語政策に関する政令に関する調査を行い、重要な政令については政府公報の複写を行った。 <聞き取り調査> 20代から70代までの様々な教育歴の約20名に対して、とくに小学校教育について、当時の家庭と周囲の教育環境、就学動機、教育内容、学校の様子、学業を放棄した場合はその理由などについての聞き取り調査を行つた。また、5名のもと小学校教師から、1950年代から1970年代にかけての各地の小学校教育の状況、および教員養成の様子について聞き取り調査を行った。 聞き取り調査については、現在録音の転記と整理を行っているが、現場での教育方法や学校教育に対する人々の意識等、文献には表れていないさまざまな興味深い事実についての証言が得られた。
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