• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

哲学的知覚論の再検討

研究課題

研究課題/領域番号 17520004
研究機関東京大学

研究代表者

門脇 俊介  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90177486)

キーワード知覚 / 概念性 / ハイデガー / 反表象主義 / 二重視覚システム論 / 見えないもの / ユビキタス・コンピューティング / 周縁
研究概要

平成19年度は,第一に、平成17年度の成果である「知覚的経験の規範性」を,哲学的反自然主義的描像に組み込んだ著書『現代哲学の戦略-反自然主義のもう一つ別の可能性』を出版し、知覚における概念性の議論を進展させた。第二に、現象学的知覚論、特にハイデガーの『存在と時間』における道具知覚に大きな焦点を置いた。論文「ハイデッガーと表象主義」は、日常的道具使用の場面におけるハイデガーの反表象主義的な思考を明らかにし,さらに現代の力学系理論と比較しつつ,新たに提起されつつある、知覚についてのクラークらの表象主義からの可能的な批判から反表象主義とハイデガーを擁護した。さらに同時に,認知神経科学からもたらされている「二重視覚システム論」を、ハイデガーの反表象主義を支える議論としてハイデガーの議論を明らかにしつつ提示した。また、アメリカ哲学会太平洋支部の特別セッションで口頭発表した(2008年3月22日),"Ontology and Tchnoogy of the Invisible"においては、ハイデガーの日常的な道具知覚を、透明な見えないものの知覚ととらえた上で、マーク・ワイザーや坂村健によるユビキタス・コンピューティングに含まれる「周縁(periphery)の概念と、透明な道具知覚の背景となるハイデガーの世界概念とが親縁なものであることを立証し、その上で、ユビキタス・コンピューティングに内在する問題性をハイデガーの世界論・技術論の立場から明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] ハイデッガーと表象主義2007

    • 著者名/発表者名
      門脇俊介
    • 雑誌名

      『ハイデッガー『存在と時間』の現在』 ., 南窓社

      ページ: 153-169

  • [学会発表] Ontology and Technology of the Invisible2008

    • 著者名/発表者名
      Shunsuke Kadowaki
    • 学会等名
      American Philosophical Association, Pacific Divisi-on
    • 発表場所
      Pasadena Hilton
    • 年月日
      2008-03-22
  • [図書] 現代哲学の戦略・・・・反自然主義のも一つ別の可能性2007

    • 著者名/発表者名
      門脇俊介
    • 総ページ数
      260
    • 出版者
      岩波書店

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi