研究課題/領域番号 |
17520046
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
畝部 俊也 名古屋大学, 文学研究科, 准教授 (10362211)
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研究分担者 |
佐久間 留理子 財団法人東方研究会, 研究員 (60280658)
加藤 久美子 名古屋大学, 文学研究科, 准教授 (80252203)
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キーワード | Pannasajataka / Phra Malai / サムット・コーイ / 貝葉写本 / タイ仏教 |
研究概要 |
本年度は最終年度であり、これまでの研究成果を総括して、200余頁よりなる研究成果報告書としてまとめた。 まずはパンニャーサ・ジャータカに関し、テキスト校訂の方針を確定し、昨年度までにローマ字転写を公表した第19話〜第21話に対し、テキスト校訂および翻訳を行った。直接的なテキスト研究以外にも、研究代表者が「パンニャーサ・ジャータカ研究報告-大谷大学写本欠損部分の三話をめぐって-」と題する研究発表を行い、各話の内容や背景を紹介し、東南アジア撰述仏典研究の意義を明確にした。 プラ・マーライ写本に関しては、国立民族学博物館および龍谷大学大宮図書館所蔵写本の調査を行い、前年度までに調査を行ったものと合わせ、日本の各地に所蔵されている計6本の写本に関し基礎資料を収集した。さらに写本前半のパーリ語部分の内容に関しては、ローマ字転写を行って分析を進め、また、写本挿絵の図像学的分析も行った。また、タイ語で記されたコロフォンが存在している場合には、研究分担者加藤久美子が中心となって解読を進め、和訳を行った。サムット・コーイと呼ばれるタイの装飾紙折写本一般、およびプラ・マーライ写本の内容全般に関しては研究代表者が「タイ仏教写本『プラ・マライ』について-説話とその図像表現-」と題する研究発表を行った。研究分担者佐久間留理子は日本に存在するプラ・マーライ写本全てにわたって挿絵の主題と文化史的背景にっいての研究を行った。(研究成果は『アジア民族造形学会誌』に投稿済)。 以上の研究成果は、研究協力者等による他の幾つかの研究成果と合わせ、すべて研究成果報告書に収録した。これについては名古屋大学レポジトリなどにより、WEB上でも公開する予定としている。
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