研究課題
基盤研究(C)
本研究は林羅山の忍岡聖堂が幕府教学として位置づけられ、湯島聖堂に移設された礼拝諸像を中心に、江戸前期の狩野派が関与し、礼拝空間を荘厳した儒教絵画資料の、悉皆調査を当初の目的とした。平成17年、18年と資料調査を進めるに当たり、次第に湯島聖堂に関する資料が近代に至って分蔵されていたことから、調査先を当初の予定より広げ、資料調査を行い、また文献調査では大学図書館を中心に江戸東京博物館、国立国会図書館、国立公文書館、東京国立博物館などで調査を進めた。とくに研究の対象を「礼拝に係る絵画」、「儒教が及ぼした影響下の絵画」、また「道釈人物に係る儒教絵画」に絞り考察を進めた。その結果、近世の儒教絵画が前代まで文化の主流であった仏教、とくに禅宗の影響を色濃く残しながら発展したものであったことが確認できた。当時は新規な大陸文化である儒教の緩やかな浸透を図ったと解釈できるが、あえて禅宗のイメージを造形を行ううえで援用し、日本独自の儒教美術が成長していたと結論付けた。
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『往戸前期儒教絵画に関する研究』報告集
ページ: 9-11
ページ: 17-21
Report on The Congucianism Pictures in The Edo first half year
Report on The Confucianism Pictures in The Edo first half year
The laboratory of the Japanese history of art, University of Tsukuba
ページ: 1-120
『証戸前期儒教絵画子:関する研究』報告集(中間報告)
ページ: 9-30
Report on The Confucianism Pictures in The Edo first half year (Interim Report)