研究課題/領域番号 |
17520084
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
原口 志津子 富山県立大学, 工学部, 准教授 (40208666)
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研究分担者 |
太田 昌子 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 教授 (00285173)
山崎 剛 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 准教授 (70210391)
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キーワード | 展示 / コレクション / 宝物 / 絵解き / 勧進 / 説話イメージ |
研究概要 |
本年度の主な活動内容は、2期の実地調査と、2回の研究会である。 第1期の調査対象は、富山県南砺市・善徳寺所蔵工芸品である。調査・撮影には、山崎と原口があたった(平成19年度8月20日〜22日)。この調査と、平成17年度、18年度にすでに行った絵画、工芸品調査の知見によって、善徳寺所蔵品の一部についての伝来過程が明らかになった。 第2期の調査対象は、富山県南砺市・瑞泉寺所蔵「聖徳太子絵伝」八幅である。調査・撮影には太田と原口があたった(平成19年度9月26日・27日)。この調査により、瑞泉寺所蔵「聖徳太子絵伝」八幅本が、極めて特異な図像をもつ貴重な作例であることが確認できた。また、補筆のない部分においては、絵画様式においても際だつ特徴をもつことが確認できた。 研究会は、本法寺所蔵「法華経曼荼羅」を対象にし、その説話イメージがどのように形成されたのか、どのように使われたのかを中心に検討を行った(平成19年度5月7日・12月17日)。絵を前にして語るという行為のもつ意味についての知見を深めた。 あわせて、極めて複雑な図像をもつ本法寺所蔵「法華経曼荼羅」の内容を明らかにするために、描き起こし図を日本画家・石崎誠和氏に依頼した。描き起こし図を作成するという、描く行為の追体験を行う過程において得られた知見についての報告を行ってもらい、本作の理解を深めた。
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