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2005 年度 実績報告書

日本古代文学における漢語表現の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 17520106
研究機関筑波大学

研究代表者

芳賀 紀雄  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (20097827)

研究分担者 向嶋 成美  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 名誉教授 (50015393)
松本 肇  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (40128814)
谷口 孝介  筑波大学, 大学院人文社会科学研究科, 講師 (40272124)
吉森 佳奈子  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 助教授 (10302829)
白井 伊津子  淑徳大学, 総合福祉学部, 助教授 (40323224)
キーワード国文学 / 中国文学 / 比較文学 / 漢語
研究概要

本研究の目的である、日本古代文学における漢語表現の実態を把握し、文学作品における漢語独自の表現性を記述することを達成するために、本年度はまず日本古代文学における漢語表現の認定作業を行った。そのさい『萬葉集』『懐風藻』の詩文・詩題・題詞・左注などにおける漢語の受容と歌語との関連、および歌の表記に用いられた漢語を和語との関係において考察することに主眼をおいた。そこでまず、今後の考察の基礎となるように、次の6つの表記・表現のあり方に分類した。
1.漢語を訓読し、歌語として用いた例。「露命」・「露の命」、「月舟」・「月の舟」など。
2.漢語の本来の意味とは異なった意味で用いられた認めうる例。「傾命」、「喧」など。
3.漢語を受容したか否か再検討すべき例。
(1)後代の例は残るものの、『萬葉集』に先立つ例が確認されていない例。もしくは確認が不十分な例。「増恋」など。
(2)漢語の可能性が高いと思われるが確認されていない例。「自哀」など。
(3)漢語として受容したか、和語から造語したか、見極める必要のある例。「夜裏」など。
(4)和製漢語の可能性が高いとされる例。「恋緒」など。
4.歌の表記として用いられた漢語の例。「求食」「痛念」など。
5.漢語としての用例をなお広く求める必要のある例。「哀慟」など。
6.修辞関係、わけても特殊な対句表現。
各項に分類された漢語について、研究支援者の協力のもと中国における用例の検索を行った。その結果に基づいて、月例の研究会において日本と中国における用法の異同の検討を繰り返し、その成果を漢語独自の表現性の記述のための資料として蓄積した。
あわせて、日本上代における漢語研究の基礎資料となる、敦煌文書の書儀関連文書の複写を行い、それらの整理を行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 賈島の文学2006

    • 著者名/発表者名
      松本 肇
    • 雑誌名

      文藝言語研究・文藝篇 49

      ページ: 35-52

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 万葉集における中国文学の受容2006

    • 著者名/発表者名
      芳賀紀雄
    • 雑誌名

      国際シンポジウム「古代日本の言語文化」報告書

      ページ: 46-53

  • [雑誌論文] 『仙源抄』の位置2005

    • 著者名/発表者名
      吉森佳奈子
    • 雑誌名

      源氏物語とその享受 研究と資料 古代文学論叢 第十六輯(紫式部学会編)

      ページ: 241-277

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 菅原道真の詩と学問2006

    • 著者名/発表者名
      谷口孝介
    • 総ページ数
      423
    • 出版者
      塙書房
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 古代和歌における修辞-枕詞・序詞攷-2005

    • 著者名/発表者名
      白井伊津子
    • 総ページ数
      362
    • 出版者
      塙書房
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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