1、具体的内容 (1) 基本的文献の収集 本年度は、台湾で発行された日本統治期の代表的作家楊逵の『楊逵全集全14巻』(2000年、国立文化資産保存研究中心発行)、同じく日本統治期の代表的作家呂赫若の『呂赫若日記 手稿本および中訳本』(2004年、国家台湾文学館発行)他を入手した。 (2) 情報収集、資料収集 昨年度に引き続き、台湾・台南の国立台湾文学館を訪問し、台湾国内における台湾文学研究の進展、特に作家個人全集の編集が進んでいることと、資料の収集および整理が進んでいる事を確認した。また、日本国内で開催された日本社会文学会や植民地文化研究会に出席し研究情報を収集した他、三康図書館、神奈川県立図書館、沖縄県の図書館などで、文献資料を閲覧、収集した。以上の調査に伴い、台湾現地で「台湾現当代作家評論資料目録・第二階段・第三次工作報告」などの一部複写資料などを収集した。 2、意義、重要性 台湾の現代文学研究は、国家プロジェクトとして主に国立台湾文学館を拠点として精力的に進められている。その中で日本統治期の作家研究は、日台両国の研究者が協力して国際的に進展していく必要がある。今年度は、研究情報の蓄積と研究交流の進展に意義があった。
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