2008年6月24日から7月11日まで、フランスのパリ、リモージュ、セット、モンペリエでシンポジウム・資料調査・インタビューなどを実施した。 (1) 6月25日〜29日まで、フランス国立図書館にて、Jean Mettelus(ハイチ系フランス人の医師・作家)の著作の調査。あわせて、Paul Valeryのコレージュ・ド・フランスにおける「詩学講義」(1938年〜1939年)のマイクロフィルムを精査し、コピーを依頼する。 (2) 6月26日。パリ・ヴァンセンヌの森の入り口にあるカフェでJean Mettelusと面談。ハイチ人作家として重きをなしている作家の一人であるが、フランスで医師になるまでの苦しい時代のことなど、貴重な証言を得ることができた。 (3) 6月30日〜7月4日は、リモージュでCIEF(仏語圏研究国際評議会)主催の第22回世界大会に出席。ハイチ系の高名な詩人・小説家ルネ・ドゥペストルとフランス人で海外県ギアナなどで生活経験のある女性小説家ポール・コンスタンの二人がゲストとして招かれて、多くのセッションに登場。リモージュ市が将来世界的なクレオール文献センターとなるため、ドゥペストル氏の蔵書を一括購入したことを知る。二日目の午前中にフロリダ大学名誉教授ベルナデット・カイエの司会で、「芭蕉の俳諧における時空の概念:「奥の細道」読解」を発表。本大会は、多民族・多文化・多言語の研究者の集まりであり、知的刺激に満ちた意見交換がなされた。 (4) 7月5日〜7月7日、南仏のセットとモンペリエで、モンペリエ大学、ファーブル美術館、ブラッサンス記念館、エーグ=モルト市などを歴訪、見学・面談・資料調査をした。 (5) パリに戻ってから、再度、フランス国立図書館でJean Mettelusの昔の著作、マルチニック時代の画家ゴーガンの足跡に関連した資料等を調査、コピー作成。Jean Mettelusと再度面談して、リモージュ大会の報告をした
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