研究課題/領域番号 |
17520183
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
木原 誠 佐賀大学, 文化教育学部, 助教授 (00295031)
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研究分担者 |
朱雀 成子 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (20104101)
早瀬 博範 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (70173052)
田村 栄子 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (20249238)
相澤 照明 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (50167764)
相野 毅 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (70184017)
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キーワード | 国際文化 / 合わせ鏡 / イストワール / オクシデンタリズム / 相互置換 / 相互補完 / 文化の免疫学 / アジール |
研究概要 |
本年度は「国際文化学」の理念構築に向けての本格的、かつ具体的研究のための一年と位置づけ、研究チーム七名は互いの専門領域の視点から、学内において研究会を度々開催した。その成果は、『歴史と虚構のなかの<ヨーロッパ>-国際文化学のドラマツルギー』(昭和堂、2007年、4月)出版において結実した。この研究図書は、共同研究チーム代表木原誠他、チームの構成員、相野毅、吉岡剛彦、三名を編者とし、七名全員が執筆者であり、チーム以外に執筆の助力を受けなかったという意味で、純粋に共同研究者七名による成果であるとみることができる。この著書の構成は二部構成であり、第一部を「虚構の巻」(第一章〜第四章)、第二部を「歴史の巻」(第五章〜第八章)とし、二部の各々を歴史と虚構による「合わせ鏡」とみなし、互いに相互置換、相互補完させながら、「世界(グローブ)」を全く新しい視点から眺め直すという試みであった。歴史と物語(虚構)の語源は共に「イストワール」であり、本来、二項対立する概念ではなく、歴史が外的現実(内的虚構)、物語が内的現実(外的虚構)という二つの想像力の位相によって、相互補完されながら「世界」をリアルに認識する方法であったとみたからである。なお、本共同チームはこの成果の一部を第四回、国際文化学会全国大会(東北大学、2006年7月15日)のシンポジウム(題目:モダニティの拡大と流動化、代表田村栄子、発表者、田村栄子、木原誠、吉岡剛彦他)において、公表したことを付記しておく。
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