最終年度にあたる今年度の研究は、Palgrave Macmillan出版社(London)と刊行契約をしている著書(英語)、Gender and Representations of the Construction of Female Subjectivity in English Renaissance Literature: Creating Their Own Meaningsの草稿の執筆を中心に進められた。そのためのリサーチをイギリスで行ない、一章、五章の草稿を書き上げた。さらに下記の3件の国際学会で、本研究に関わる論文の口頭発表を行なった。 (1)2008年4月:Chicagoで開催されたThe Renaissance Society of Americaの2008年年次大会で、Lady Mary WrothのLove′s VictoryとShakespeareの喜劇を比較する論文を口頭発表。(2)2008年8月:Stratford-upon-Avon(英)で開催された第33回国際シェイクスピア学会のセミナーで、シェイクスピア作King Johnにおける庶子の表象とMary Wroth作Urania Part IIにおける庶子の表象を比較する論文を口頭発表。この国際学会の最終セッション、`The Global Text'では司会を務めた。(3)2009年3月:Los Angelesで開催されたThe Renaissance Society of Americaの2009年年次大会で、Mary Wroth作Urania Part IIにおけるElizabethI世の表象についての論文の口頭発表。 さらに、2011年にプラハで開催される「第9回世界シェイクスピア学会大会」の企画や、2012年に刊行されるThe Cambridge World Shakespeare Encyclopediaの編纂など、4件の国際的プロジェクトに役員や編者として関わり、自分の研究を国際的視野から考察する機会を得、著書の草稿の執筆に大いに役立てることができた。
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