本研究は、図像と文字テキストの両面から、日英両テキストをとりあげて分析を行う、はじめての本格的な『ガリヴァー旅行記』翻訳と図像に関わる受容史、日英比較美術研究である。本研究の目的は、イギリス文学作品の日本語翻訳、英米仏さらに日本版図像テキストと、その作品が生まれた日英の政治的時代的文化的状況を、ポストコロニアル的観点とジェンター論とりわけ「少年」的観点から分析する比較研究である。 本年度に行った研究によって得られた新たな成果は、次の3点である。 1.現在まで未整理のイギリス版・日本版資料(大正期まで)の収集複写デジタルインデックス化 (1)英国の主要図書館アーカイブでの調査資料収集:ほぼ複写完了 (2)日本の国会図書館、大阪国際児童文学館などで資料収集:ほぼ複写、完了 平成18年度および19年度に複写した資料のデジタルインデックス化完了 2.海外共同研究者との研究 イギリス・ケンブリッジ大学John Harvey博士と平成19年3月、ポスト・コロニアル的観点からの図像研究について論じる。 3.イギリス版画像研究と日本版初期翻訳挿絵研究の成果発表
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