研究課題/領域番号 |
17520237
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
千田 大介 慶應義塾大学, 経済学部, 助教授 (70298107)
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研究分担者 |
二階堂 善弘 関西大学, 文学部, 教授 (70292258)
山下 一夫 神田外語大学, 外国語学部, 専任講師 (20383383)
師 茂樹 花園大学, 文学部, 専任講師 (70351294)
川 浩二 早稲田大学, 文学学術院, 助手 (30386578)
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キーワード | 『六十種曲』 / 中国古典戯曲 / データベース / XML / 『劇説』 / N-gram / 南戯 / Unicode |
研究概要 |
本年度は研究期間の初年度であるため、研究の基礎の確立を目的として研究をすすめた。 まず、データベース構築の基礎となる、中国古典戯曲文献のデジタル化に関して、入力対象文献を『六十種曲』に定めた。『六十種曲』は最も一般的な明代南戯のアンソロジーであり、本研究で取り扱うのに最適な文献であるが、デジタル版は中国からCD-ROMが発売されているものの、簡体字のみでしかも用例検索にしか使えないという欠点があるため、独自にテキストデータを入力することにした。データの入力は、国内ではコスト面から折り合わないため、中国の企業を数社、事前に調査し、最新のUnicode規格に対応可能でありかつ信頼のおける企業として、中易中標社を選定した。 本研究では戯曲研究のニーズに合致したデータベースとして、古典戯曲の曲辞と台詞・ト書きなどの分類検索の実現を一つの目標としている。そのため、データのフォーマットは、必要な情報をタグによってマークアップしたXML形式とし、そのスキーマを開発した。 また、文献分析の手法開発については、研究分担者の師がN-gramによる漢字文献処理技法の応用開発および深化を行うとともに、関連字書・韻書のテキストデータの収集・整理に着手した。 これと平行して、古典戯曲の周辺資料データベース構築の一環として、『劇説』の校訂・補注作業を進め、今年度は特に明代前期の伝奇作品の成立および需要に関して検討を進めた。 以上を通じて、本研究を遂行するための基礎の確立という目的は達せられたものと考える。
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