1.本研究のための研究費交付申請前よりまとめていた小説の映像化に関する基礎データがまとまり、本研究と関連する小説の映像化に関する批評・研究用語を用語事典項目として付して、「映画・テレビドラマ原作文芸データブック」として出版した。また、本年度のテレビ放送における、原作小説とそのテレビドラマ化作品のデータベースを作成した。 2.具体的な分析としては、映画およびテレビドラマ化された小説「いま、会いにゆきます」に関する分析をおこない、研究雑誌「芸術至上主義 31号」に発表した。 3.新たな方向性の模索としては、目本の映像作品の受容を東アジアにまで広げた視点を仮設し、物語受容の構造を文化論的な領域で考察する準備を手にした。 以上の123の内容は本年度に著書・論文等で発表したものであり、それらと関連させつつ、さらに以下の456の事柄について研究を進展させている。 4.物語理論書等の文献講読 5.2の研究で明らかになった、小説から漫画化というメディア変換による物語構造の変容に関する研究も視点に入れる必要性 6.5の研究を進展・深化させるために漫画批評・研究理論に関する概念の検討 これら456の研究は次年度にも継続展開すべき内容であり、それらを踏まえた具体的な分析や報告を次年度の成果として構築したいと考えている。
|