本研究は、この3年間、台湾国内の第一線の台湾原住民文学の研究者と互いに連携を取りながら、研究を推進することができた。それゆえ、最前線の台湾原住民文学の創作と研究状況を充分に理解しながら、予期した以上の研究成果をあげることができた。具体的にあげると、次のようなものがある。 1、国際学会での研究報告(4回)。会場は、下記の通りである。 国立東華大学(2005.9)、国立中山大学(2006.5)、国家中央図書館(2007.9)、天理大学(2008.4) 2、論考の学会誌への発表 3、静宜大学および国立台湾文学館での鼎談と講演 4、『台湾原住民文学選』の翻訳出版(現在7巻既刊) 5、『高一生(矢多一生)研究』全10号の出版 6、高一生生誕百年国際シンポジウムの開催の準備(2008年4月18日・19日に開催した) なお、本研究は、台湾原住民文学研究に関する基礎的研究であり、引き続き本研究を発展させる必要がある。幸い平成20年度から22年度まで「台湾原住民族における言語環境の変移および言語転換(日本語から漢語へ)の実相」」(基盤研究(C))を受けることができた。さらなる研究の深化と拡大を期したい。
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