研究課題/領域番号 |
17520248
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
柳田 賢二 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (90241562)
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研究分担者 |
菅野 裕臣 神田外語大学, 外国語学部, 特任教授 (00091231)
成澤 勝 東北大学, 大学院環境科学研究科, 教授 (00180539)
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キーワード | ドゥンガン人 / 文字資料 / 音声資料 / 文化活動 / コードスイッチング / 朝鮮語 / 回族 / 対普通語偏差 |
研究概要 |
研究代表者柳田賢二は、2005年8月、研究分担者菅野裕臣とともにウズベキスタンとクルグスタンにおいて朝鮮人とドゥンガン人の言語に関する現地調査を行った。ウズベキスタンではタシケント郊外の旧朝鮮人コルホーズを訪問し、1937年の強制移住前後に生まれた人々のロシア語との頻繁なコードスイッチングを伴う会話をデジタルビデオカメラに収録した。ここで、2002年の現地調査時にはタシケント市内から故郷である同地に帰って間もなかったインフォーマントが、当時は家庭内でもほとんどロシア語のみで生活していたのに対し、2005年には大幅に朝鮮語に回帰しているという現象を確認した。またクルグスタンではドゥンガン人が住民の大多数を占める村‘Aleksandrovka'を数回訪れた。ここで彼らも頻繁なコードスイッチングを行っている事実を確認したがそれを本格的に収録する機会には恵まれず、これは2006年度の最優先課題となった。菅野は8年ぶりにクルグスタンのドゥンガン人と再会したが、年長の指導的な人々はかなり物故しており、ドゥンガン人を取り巻く状況はずいぶん変化していた。ドゥンガン語については声調のついた辞典は1つしかなく、橋本万太郎氏以来言語に関する基本的な調査がなされていないことに鑑み、数人に当たり語彙調査を行い、ついでキリル字、アラビア字によるドゥンガン語資料、ドゥンガン語の録音資料を入手した。ドゥンガン人の最近の状況を把握するため現地で入手したドゥンガン人の雑誌、学術誌の記事を読み、基本的なデータを作成している。また研究分担者成澤勝は、この方面の専門家である新疆大学の海峰教授との打合せに臨むべく同教授の著書の必要箇所を訳出した。さらにトゥンガンの母体であった回族の言語環境を調査すべく新疆地方を調査し、新疆地方の回族の話す中国語方言と、同じく中国語北方方言に由来する所謂「普通語」との偏差を観察した。
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