研究課題
本研究では、日本語・韓国語・ドイツ語・フランス語の4言語による音声資料(「依頼」と「断り」の場面における会話)のインタラクションの中で観察される無音ポーズに注目した。平成18年度は、前年度に採集したフランス語会話の音声データを統計処理し、すでに測定・分析を終えていた日本語・韓国語・ドイツ語と合わせ、4言語の対照を通してポーズとそれに関連した音声特徴について総合的に考察した。そして言語間でどのような違いが表出するか、有為な要因についての知見を口頭成果の発表の形で示した(第13回ドイツ語圏日本学者会議言語学セクション、2006年10月、ドイツ、ボン大学)。具体的には、たとえば、ポーズの持続時間長については、言語と性別に有意な差が認められたこと、発話持続時間長では、役割も有意な要因として作用していたことがあげられる。その後、口頭発表のディスカッションで得た意見なども取り入れ、論文:Kontrastive Gesprachsanalyse aufgrund der phonetischen Untersuchung des "Schweigens"を執筆した。当該論文は、Gunther Distelrath(Hg.)Referate des 13. Deutschsprachigen Japanologentages, Band I : Kultur- unt Sprachwissenshaft. Reiche : JapanArchiv.Bier'sche Verlagsanstalt : Bonnに掲載される予定である。また、年度末に研究の総括として報告書を作成した。
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Gunther Distelrath (Hg.) Referate des 13. Deutschsprachigen Japanologentages, Band I : Kultur- und Sprachwissenschaft. Reihe : JapanArchiv. Bier'sche Verlagsanstalt : Bonn Band9-1(印刷中)