1.ドイツ語語彙調査と調査方法の自動化「基本語彙」、「特定分野語彙」等、語彙の質的違いに関する知見を深めるため、また、和独辞典の基礎資料を得るため、本年度は多様なテキストを対象とした複数の語彙調査を実施した。語彙調査は小規模でも膨大な作業量を必要とするため、平行して自動化・効率化のためのコンピュータソフトの開発を依頼し、調査に導入した。 2.DWDSコーパスの利用和独辞典研究の今後の展開を念頭に、ドイツ語の既存大規模コーパスの一つとして、DWDSコーパス(ベルリン・ブランデンブルク科学アカデミー)の利用方法を調査し、研究資料として紀要に発表した。 3.研究会等・成果の取りまとめ和独研究会を開催した(9月、三重大学))ほか、学会等を利用して、和独辞典に関する意見交換、議論の機会を設けるよう積極的に努めた。議論の成果は、21年度科研費基盤研究(C)「ドイツ語テキスト及び文における語彙出現予測分析とその和独辞典・教材への応用」(代表者:三重大学人文学部・井口靖教授、恒川は研究分担者)に発展的に受け継がれた。また、開発された語彙調査方法、得られた語彙調査データ、およびこれに基づく語彙調査の考察を、公開に向けて整理した。
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