研究概要 |
2005年度に交付された科研費により行った研究は以下の通りである。北海道と北東北の大学の学生を対象に方言の態に関するアンケート調査を行った。この調査により、北日本の方言の自発態とアスペクトの関係が明らかになった。調査結果はウェブページで閲覧可能である。この研究成果の一部は、下記11欄に示した佐々木(近刊予定)として出版される予定である。 日本語方言を通言語的文脈の中で分析するために、世界のさまざまな言語の格フレームに関するデータを収集した。その研究成果を踏まえ、2005年9月にウィーンで開催された国際学会11th International Conference of European Association of Japanese Studiesで研究代表者と研究分担者が1本ずつ非正規格フレーム構文に関する研究発表を行った。発表のタイトルは以下の通りである。 Emotion scripts and the grammar of emotions in Japanese. (Caluianu, Daniela) What can the Mitsukaido dialect case system tell about syntactic theory? (Sasaki, Kan) また、通言語的研究を行うため、コンピュータ上で多言語環境を整えた。 関東地方でのフィールドワークも行った。関東地方で行った調査結果の一部は、2月に東京で開催された日本言語学会危機言語小委員会主催のシンポジウム「フィールドワークの光と影」のポスターセッションで公にした。
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