今年度は次の3点を中心に研究活動を行った。 (1)資料収集調査 国内は松本市中山文庫・愛媛県立図書館・国立国会図書館ほか、台湾は1度目は私立真理大学(台南)・豊原市豊原国民小学校・国立中央図書館台湾分館にて資料の所在を確認調査。もう一度は台湾分館で集中的に収集すると同時に、呉三連台湾史資料基金会台湾史料センターにて所在確認調査も行った。これら調査では課題にかかる資料を複写あるいはデジタルカメラで収集すると同時に、一部マイクロフィルムで収集している。本年度のこのテキスト収集により、当時編纂されたであろう資料の80%程度の収集ができたかと考えており、初期の目標をほぼ達成できた。 (2)収集資料のデータベース化 補助員の協力などを得ながら、収集済み資料のデータベース化を行い始めている。また、収集済みのデジタルカメラ資料のプリントアウトの作業を行っている。 (3)資料の分析 収集済みの資料及び購入した出版物資料をどのように分析していくか、その方法論などを考究した。このプロセスで「故折井英治氏蔵台湾統治初期資料『軍隊憲兵用台湾語』『台湾語』-資料並びに解説-」の研究成果をあげることができた。 なお、文脈附き(kwic形式による)用語総索引の作成も今年度の目標にしていたが、上記3点の活動に追われ、そこまでできなかったことを反省している。ただ、テキストのデータ入力が完備すれば、ほぼ自動的に対応できるので、来年度の課題にしたい。
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