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2007 年度 実績報告書

台湾総督府学務部及び警務関係者編纂初期日本語資料の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17520297
研究機関愛知教育大学

研究代表者

中田 敏夫  愛知教育大学, 教育学部, 教授 (60145646)

研究分担者 木川 行央  神田外語大学, 大学院・言語科学研究科, 教授 (50327186)
キーワード台湾 / 近代 / 日本語資料 / 総督府 / 学務部 / 警務部
研究概要

本研究は,台湾総督府が植民地統治した最初期において,台湾人の統治上必要としたであろう「言語政策」につき,従来学務部関係資料にのみ焦点が当てられていたのに対し,看過されてきた警務関係者編纂資料を調査分析することが,言語政策の全容を解明するために必要であるという立場に立って進めてきたものである。
その結果,これまで学務部編纂による資料はほぼ収集できていた上に,軍隊、憲兵用,警察用に編纂された『警察会話編』『台湾土語』ほか,張良澤氏が紹介した(「台湾語とは?-台湾語著作書誌を兼ねて-」『外国語教育論集』1984筑波大学外国語センター)明治期から大正期の資料をほぼ収集できた。
膨大な資料であるため限られた資料となったが,データベース化をし,比較分析を進め,科研費報告書『台湾総督府学務部及び警務関係者編纂初期日本語資料の基礎的研究』に一部紹介している。また,新資料として発見した『軍隊憲兵用台湾語』『台湾語』と『新目本語言集』を比較してみると,一部両者が重なることが判明し,このことより,学務部と憲兵、軍隊との関わりの深さを指摘することができた。これは,台湾における最も早い時期に日本語教育がなされたことが記される陸軍歩兵大佐福嶋安正著『淡水新政記』より,「通訳官」の果たした役割が大きかったこと,そしてそれが憲兵、軍隊などの警務関係者が統治上の必要から噛んでいく出発となったことが明確になってきたのである。
今後,学務系と警務系を詳細に比較し,台湾統治上両者がどのようにかかわりあいながら,日本語教育が展開されたか検討をさらに進めていく必要のあるところである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 『台湾教科用書国民読本』の語彙の特徴2007

    • 著者名/発表者名
      中田 敏夫
    • 雑誌名

      愛知教育大学『国語国文学報』 65

      ページ: 21-32

  • [雑誌論文] 植民地「国語」(日本語)教科書は何を語るか-台湾総督府編纂国語教科書からみた「内地化」の限界-2007

    • 著者名/発表者名
      中田 敏夫
    • 雑誌名

      植民地教育史研究年報 9

      ページ: 6-22

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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