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2005 年度 実績報告書

英語の不定代名詞の通時的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17520317
研究種目

基盤研究(C)

研究機関筑波大学

研究代表者

藤原 保明  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (30040067)

キーワード中英語 / 不定代名詞 / 数量詞 / 新情報 / 旧情報 / 脚韻 / one / カンタベリ物語
研究概要

本年度は、対象を中英語の文献(すなわち、散文についてはMandevill's Travels, Ancrene Riwle, Caxtonの散文作品、およびチョーサーのThe Canterbury Talesの散文体で書かれている部分、韻文についてはPiers Plowman, The Canterbury Talesの韻文で書かれた部分、Morte Arthure,およびThe Owl and the Nightingale)に限定し、分析を行った。具体的には、これらの文献から、不定代名詞(all, any, each, every, many, much, one, someなど)を抽出し、それぞれの形態、機能、範疇および相互の間の結合または共起関係などについて分析を行い、検討を加えた。
興味深い結果が得られたものについては、平成17年12月4日(日)に開催された日本中世英語英文学会第21回大会において「中英語の不定代名詞再考」と題する研究発表を行った。その要旨は以下のとおりである。チョーサーはa +単数名詞を限定する数量詞として、many, ech, everichを用いているが、oonと結合または共起する数量詞もmany, ech, everichに限っている。興味深いことに、彼はmany a/ech a/everich a +単数名詞は新情報を担う場合に用いるが、これらの形式に対応するmany oon, echoon, everichoonという形式は旧情報を担う場合に限っている。さらに、後者の形式については、oonはすべて詩の行末に配置され、脚韻に関与していること、および、文の不可欠な構成素となっていないことから、既出の名詞(句)または代名詞を強調するのが目的であることが分かる。散文や詩の行中で生じる例は少数であり、上記の分布上の原則を逸脱することになるが、すべて新情報を担っている。
上記の発表は、「『カンタベリ物語』の不定代名詞」として『文藝言語研究』(言語篇49号、17-32頁、平成18年3月31日刊行予定)に掲載される。その他の分析結果については、平成18年5月19日(金)に名古屋大学で開催される近代英語協会第23回大会において「英語の数量詞とoneの結合と共起について」と題して研究発表を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 『カンタベリ物語』の不定代名詞2006

    • 著者名/発表者名
      藤原 保明
    • 雑誌名

      文藝言語研究 言語篇 49

      ページ: 17-32

  • [雑誌論文] 古英語の接尾辞-endで終る語について2005

    • 著者名/発表者名
      藤原 保明
    • 雑誌名

      文藝言語研究 言語篇 48

      ページ: 1-13

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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