研究課題/領域番号 |
17520327
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
内田 聖二 奈良女子大学, 文学部, 教授 (00108416)
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研究分担者 |
吉村 あき子 奈良女子大学, 文学部, 教授 (40252556)
松井 智子 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (20296792)
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キーワード | relevance theory / metarepresentation / explicature / implicature / theory of mind / communication / underdeterminacy |
研究概要 |
内田と松井は他の3名と共に、関連性理論の最新の研究書であるRobyn Carston, Thoughts and Utterances : The Pragmatics of Explicit Communicationを翻訳中であるが、現在入稿直前の段階にあり、今年度刊行の予定である。 研究代表者、内田は英語学会第24回大会(2006年、11月、於東京大学)で、「metarepresentationをめぐって」というテーマでシンポジウムを行い、司会兼講師として参加した。研究分担者の松井も講師のひとりとして参加している。それぞれのタイトルは「引用とmetarepresentation」、「語用論、心の理論、metarepresentation」であった。metarepresentationと言語との関係について幅広く論じたものであったが、フロアーからの参加もあり、活発な議論ができ、metarepresentationという概念のイントロダクションと応用というシンポジウムの目的は達することができた。内田(2007a)はダイクシスとmetarepresentationの関連を論じ、内田(2007b)は時枝文法を認知語用論というまったく新しい切り口で論じたものである。研究分担者の吉村(2006)は科研の報告書であるが、本研究課題と密接に関連し、橋渡しとなるものである。同じく研究分担者の松井の二つの論文は下記の海外での口頭発表をもとにしたものである。 2006年7月8日には、研究打ち合わせの日程に合わせて、KRG(関西relevanceグループ)との共催で研究発表会を開き、それを公開した。上記のシンポジウムにかかわる岩田彩志(大阪市立大学:エコー疑問文とif条件文におけるmetarepresentation)と研究代表者内田(引用現象(序))の発表のほか、西川眞由美(摂南大学:Interjectional Discourse Markers)の発表を聞いた。本研究の当事者3名相互の議論のほかに、学内外の出席者からも積極的な質疑応答があり、公開したことは成功であった。 そのほか、2006年から2007年にかけて、研究代表者、研究分担者はそれぞれ、英語学会、言語学会、英文学会、語用論学会、英語語法文法学会、日本語文法学会、など関係学会に積極的に参加し、研究課題に関する口頭発表に出席すると同時に、資料等の収集に努めた。また、研究分担者松井は上記論文、及び印刷中の論文にかかわる発表をバンクーバー(2006年7月)、ボストン(2007年3月)でおこなっている。
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