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2005 年度 実績報告書

日英語の談話連結詞における手続き的意味と語用論的推論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17520330
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

大津 隆広  九州大学, 言語文化研究院, 助教授 (90253525)

キーワード関連性 / 談話連結詞 / 概念的意味 / 手続き的意味 / 語用論的推論
研究概要

本研究課題では、談話連結詞の役割を、談話の連結や結束性よりも、語用論的推論に基づく解釈への指図であるとする関連性理論の枠組みを用いて、日英語の談話連結詞の手続き的意味と解釈に関わる語用論的推論について研究を行なっている。本年度の研究実績は以下のとおりである。
(1)日本語の話し言葉のデータとして6本のテレビドラマの脚本より、「実際に」「しかし、だが、でも」「それで」「だって」「ところで」の例文を収集した。また、British National Corpus(BNC)を用いて、英語の書き言葉のデータとして、after allの例文を主に収集した。
(2)英語の談話連結詞after allの用法の多義性について、次の2点の研究を行った。
1)after allの概念的意味を定義したのち、多義的な用法の関連性が解釈を導く手続きにあることを指摘した。こうした視点が日本語の談話連結詞にあたるか研究を継続したい。
2)BNCと18世紀の書簡集Letters of Delegates to Congressからのデータを比較し、その用法の優位性の変化について調べた。現在の英語では、字義どおりの意味よりも、譲歩や正当化などの話し手と聞き手の相互作用を表す意味(より主観的な意味)がその優位を占めていると結論づけた。これらの視点が日本語の場合にもあてはまるか、研究を継続したい。
(3)これらの研究の一部に関して、第9回国際語用論学会(International Pragmatics Conference, Italy)と第23回日本英語学会(於、九州大学)において成果発表を行なった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 英語の談話連結詞After Allの用法の優位性について2006

    • 著者名/発表者名
      大津隆広
    • 雑誌名

      英語英文学論叢(九州大学) 56集

      ページ: 23-34

  • [雑誌論文] 英語の談話連結詞After Allの手続き的意味と多義性について2006

    • 著者名/発表者名
      大津隆広
    • 雑誌名

      JELS(日本英学会) 23(未定)

  • [雑誌論文] 関連性理論からみた発話行為2005

    • 著者名/発表者名
      大津隆広
    • 雑誌名

      言語科学(九州大学) 第40号

      ページ: 19-33

  • [雑誌論文] 会話の含意をめぐって〜グライス、レビンソンと関連性理論2005

    • 著者名/発表者名
      大津隆広
    • 雑誌名

      ことばの標(九州大学出版会)

      ページ: 39-53

  • [雑誌論文] Semantic Extension of 'After All' : Concession and Justification2005

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Otsu
    • 雑誌名

      9^<th> International Pragmatics Conference Proceedings

      ページ: 275

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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