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2005 年度 実績報告書

日本語を媒体とした接触場面における規範の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17520355
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東海大学

研究代表者

加藤 好崇  東海大学, 留学生教育センター, 助教授 (20297203)

キーワード接触場面 / 言語管理 / 管理プロセス / 初対面場面 / 規範のバリエーション / 規範のヒエラルキー / 規範の動態性 / フォローアップ・インタビュー
研究概要

初年度となる2005年は中国上海において(2005.9.8~2005.9.17)、4名の日本人留学生と4名の中国人日本語学習者による、1対1の初対面接触場面を録画・録音し、また、すべての非調査者に対してフォローアップ・インタビューを行った。
これですべてのデータ収集が終了したわけではないが、2005年度としては本研究の基礎理論に関して考察を行った論文(高見澤孟先生古希記念論集2006)、日本側の一部データをもとにして行われた初対面接触場面の話題と文体を分析した論文(東海大学留学生教育センター紀要2006)を発表した。
成果としては次のような項目が挙げられる
1、接触場面における規範は、すべてが静止的で会話の参加者の言語行動を規制するものではなく、その多くは動態性を持ち、様々な状況要因によって顕在化と潜在化の間、あるいは強く意識される状態と弱く意識される状態との間を移動する可能性がある。
2、接触場面の規範にはいくつかのバリエーションがある。例えば、会話参加者それぞれの母語規範、相手言語規範、共有規範、接触場面特有の規範などである。
3、接触場面の規範にはヒエラルキーが存在し、それぞれの規範の相互作用によって動態性を持つ傾向がある。
4、接触場面における文体と話題の規範は、その機能として基本的にコミュニケーション達成を目的とする規範とポライトネス達成を目的とする規範に分けられる。また、多くの規範は母語話者同士の内的場面とは異なる規範となっている。
5、単に談話上に現れた傾向を量的に操作することによって得られた情報だけでは、接触場面の参加者の心理的な管理プロセスを知ることができない。録画・録音された談話データをもとにして行われるフォローアップ・インタビューはそれを補足する有効な研究方法である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 接融場面における文体・話題の社会言語規範2006

    • 著者名/発表者名
      加藤好崇
    • 雑誌名

      東海大学留学生教育センター紀要 20

      ページ: 1-18

  • [雑誌論文] 接触場面における規範の考察2006

    • 著者名/発表者名
      加藤好崇
    • 雑誌名

      高見澤孟先生古希記念論集

      ページ: 48-58

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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