研究課題
基盤研究(C)
本研究は、英文訳読による指導の効果(弊害)と評価の妥当性についての検証である。4年計画の初年度は次の4点を実施した:(1)英文和訳テストの実証研究の考察。(2)全国英語教育学会で提言した中高大連携の実践研究「英文和訳を超えたリーディングの指導」の総括。(3)訳読テストの代替としてのコミュニカティブな英文読解テストの検証。(4)次年度以降、実証実験で使用する予定のリコール(筆記再生)について実施および採点方法の文献・実証研究。第1の実証研究では、(a)英文和訳テストを課す場合、英文や採点方法によって妥当性や信頼性に変化がないか、(b)採点者の指導経験の違いによって、英文和訳テスト採点にどのような違いが生じるのか、考察した(ARELEおよびJLTA Journalに掲載)。第2の実践研究については、特に「英文パラフレーズ」を、「平面的な」和訳に対して、同じ内容を「別の英語で表現する(different version)」ことにより、「幅のある深い読み、幅のある意味理解」を可能とし、「心的表象を形成する」ためにイメージを膨らます「読み」と考察し、具体的な指導方法の提言を行った(英語授業研究学会紀要他)。第3の他テスト検証では、テストの構成概念が公表されているケンブリッジ英検を核として、英検(STEP)、IELTS、TOEIC、TOEFL、GTEC(ベネッセ)、ACE(桐原)を比較、さらに、これらのテストで良く用いられる図や挿絵について訳読に代わる手段として検証した(ARELEおよびJACETに掲載)。最後のリコールについては、代表者が主催する、院生を中心とした「筑波リーディング研究会」において先行研究を重ね、Cued recallおよびFree recallについて実証研究を行い、現在その結果について分析を行っているところである。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (6件)
Tsukuba Review of English Language Teaching 27
ページ: 101-118
ARELE(全国英語教育学会) 17(印刷中)
JACET BULLETIN(大学英語教育学会) 42
ページ: 97-112
英語授業研究学会紀要 14
ページ: 17-30
ARELE(全国英語教育学会) 16
ページ: 71-80
JLTA Journal(日本言語テスト学会) 7
ページ: 145-162