研究概要 |
本年度はオンライン型語用論能力診断テスト開発の3年次として,昨年度のテスト項目を改良し,最終モデルを作成・オンライン化し,その成果を国際学会で発表するとともに,データ収集を実施した。 1)開発オンライン型テストの改良と完成: パイロット・テストによりテスト項目を入れ替え,最終的に32場面(request/apology/refusal/complaint×8場面)を確定した。当初,画像を入れる予定であったが,容量や作業速度などの影響から,今回のテスト画面では最初の場面に導入するのみとした。完成したテストを広島大学外国語センターのグループアカウントから利用できるように立ち上げた。 2)付属学習材の作成: パイロット・テストで得られた日本人学習者の発話から語用論上,問題のある箇所について,スピーチバブルにより語用論的説明・解説を得るとともに,問題点を指摘しその代替表現を示すオンライン教材のプロトタイプを作成した。 3)研究成果の発表 得られた成果をもとに,19年11月の全国語学教育学会で研究協力者と共同発表を行い,コメント,助言を受けた。また留学事前・事後研究プログラムへの導入を検討している大学から研究協力の申し出を受けた。 このような成果を受けて,来年度から日本人学習者を対象にデータ収集を継続するとともに,テスト項目の改良を重ねて,留学前事前研修などに活用する予定である。
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