研究課題/領域番号 |
17520400
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 津田塾大学 |
研究代表者 |
田近 裕子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (80188268)
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研究分担者 |
林 さと子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (50228574)
吉田 真理子 津田塾大学, 学芸学部, 助教授 (10230765)
高橋 裕子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (70226900)
川上 典子 鹿児島純心女子大学, 国際人間学部, 助教授
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キーワード | 初等英語教育 / ALTの活用 / JTEとHRTの役割 / ティームティーチング / 教授法研究 |
研究概要 |
1.文献研究により、子どもが言語に取り組む時、具体性のある文脈の中で実際に言葉を用いて活動することが極めて効果的であることが分った。これは、実際に小学校の授業参観を行ったときにも実践的にも感じられたことでもある。小学生が英語学習をする時は、認知的にも情意的にも、中学生とは全く異なった要因を持ち込むことを中心に据えて英語教育をプランしなければならない。さらに、別の点においても小学生と中学生には大きな違いがあることが分った。それは、英語をコミュニケーションの媒体として教える場合、中学生であれば、同年代の生徒や大人と英語でやり取りする場面が想定しやすいが、小学生では、日常の生活圏がまだ狭いことから、中学生のようなコミュニケーションのための英語教育プランが難しいということである。この点については、小学校の英語を推進してきた中で、当初とは異なった認識を研究者がもたなければならない。小学生であれば音声でのコミュニケーション場面が容易に想像できるように思いがちであるが、実は、小学生の英語によるコミュニケーション場面については、今後、新しい領域を開拓していく必要がある。 2.ALT、JTE、HRTの研修をさまざまな形で行ってみたが、やはり、それぞれが英語教育に提供できる利点が、3者3様であることが確認された。ALTは日本以外の国や文化や言語についての貴重な情報提供者であり、この点で子どもたちは研究者が想像するよりはるかに熱心に異文化や外国語を吸収しようとする。JTEの授業では、きめ細かくプランされた英語の授業から、真剣に学ぼうという姿勢を子どもたちはとっていた。HRTの行う授業では、子どもたちは安心感を持って、先生との距離が極めて近い様子で授業に取り組んでいる。今後は、これらの要素をどのように組み合わせて、望ましい英語教育をどうプランしていくかがポイントになるであろう。
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