研究課題/領域番号 |
17520405
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
吉澤 清美 関西大学, 外国語教育研究機構, 教授 (80210665)
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研究分担者 |
李 沫任 龍谷大学, 経営学部, 教授 (40288634)
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キーワード | テスト等化 / 外部係留項目 / 係留テスト / Rasch Measurement Model / 局所依存性 / テストの妥当性 / テスト項目特性 / 外国語能力測定 |
研究概要 |
1.テストの機密性のためパイロットテストを実施、また、テスト問題公開のため各テストフォームに内部係留項目を入れることができない状況において、テスト作成段階で理論的には同等フォームと考えられる複数のテストフォームを等化するには、外部係留項目を設定する必要がある。その場合、リーディングテスト、リスニングテストなど英文や会話文が与えられ、それに問題項目が設定されている問題形式では、各項目が局所独立性の仮説をみたしていることが重要である。そこで、複数テストフォームの局所独立性を検証し、下記の知見を得た。 (1)英文による局所依存性は皆無ではないが、複数の2値的項目を多値的項目として扱うほどの影響はない。 (2)同じ情報あるいは関連した情報が複数の項目を解答する際に必要な場合、局所依存性を誘発する。 (3)並べ替え問題については、問題形式自体が局所依存性を誘発する可能性がより大きい。 今後、テストフォーム等化における局所依存性の影響も分析に含む。 2.外部係留項目の質的特性によってテストフォームの等化の結果が異なると考えられ、Bachman・Palmer(1996)、Bachman他(1996)、Carr(2003、2004)などで提唱されている項目(タスク)特性カテゴリーを用い、テスト項目の質的特性を分析するための分析手法を確立した。今後、各フォームの項目特性を分析し、各フォームの受験者の言語能力を効果的に予測する項目特性を検証する。分析には探索的、確認的因子分析法を用い、有意である特性を選び、構造方程式分析により受験者能力との関係を検証する。
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