研究課題/領域番号 |
17520420
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤田 覚 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (20092322)
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研究分担者 |
堀 新 共立女子大学, 文芸学部, 准教授 (80296524)
山口 和夫 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (00239881)
中川 学 東北大学, 大学院・文学研究科, 講師 (60250651)
箱石 大 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (60251477)
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キーワード | 天皇 / 公家 / 朝廷 / 朝幕関係 / 儀礼 / 幕藩関係 / 王権 / 武家伝奏 |
研究概要 |
本研究は、朝廷儀礼をめぐり朝廷(天皇・公家)と幕府(将軍)と藩(大名)の三者が、いかなる関係を取り結んでいたのか、その関係構造とその歴史的な変化を通史的に追究することを目的としている。 本年度は、前年度までに入手した宮内庁書陵部編纂の「歴代天皇実録」の焼き付け写真を、各分担者が役割分担にそって検討を加える作業を継続した。ついで、本科学研究費補助金による具体的な成果の一端として、研究分担者の中川学が、論文「近世将運の院号と朝廷」(『歴史評論』690,2007年10月)を公表した。近世の朝幕関係を、朝廷が選定する将軍の院号を通して検討したユニークな成果になった。 また、研究代表者の藤田覚と研究分担者の堀新および山口和夫は、近世の朝任と朝幕関係をよく示す文書・記録の読解とその解釈および解説を公表するために、共同研究をおこなった。近々その成果を刊行できるまでに至った。 このほか、研究分担者の中川は、昨年に続いて京都上賀茂神社に出張し、神社所蔵の日記類を調査する作業を本年も実施した。また、本年は、宮内庁書陵部所蔵の「庭田重条日記」と「東園基量日記」を紙焼き写真で入手した。江戸時代前半期に、武家伝奏、院伝奏あるいは議奏をつとめた公家の記録であり、従来あまり使われることのなかった公家記録の検討も始めた。
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