研究課題/領域番号 |
17520422
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
高橋 美貴 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (90282970)
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研究分担者 |
平川 新 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (90142900)
斎藤 善之 東北学院大学, 経済学部, 教授 (00196023)
篠宮 雄二 中部大学, 人文学部・歴史地理学科, 助教授 (60293677)
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キーワード | 三陸 / 海村 / 生業史 / 文書 / 史料整理 / 社会史 / 地域史 / 史料保存 |
研究概要 |
本研究の目的は、近世の奥州海村に残された文書史料の悉皆的な整理・調査・分析を通して、地域社会において人びとが自らを取り囲む環境のなかで作り上げてきた生業史・社会史といったミクロな歴史世界を、その時代の社会的・経済的環境というマクロな状況との相互関連のなかで復元する作業を行うことである。こうした目的のもと、(1)当該地域に残されてきた歴史史料の発掘・整理・写真撮影・データベース化と、(2)その分析作業とを行うことが本研究の作業課題である。 本年度は、(1)の作業として、- (1)岩手県大船渡市綾里砂子浜の千田基久兵衛家文書の整理・写真撮影を8月19〜23日まで、地元郷土史家や行政などの協力も得つつ40名ほどの参加を得て行った。また、- (2)3月8〜11日には、6名の参加を得て、撮影した史料の目録作成作業を行った(目録を作成した史料点数は1900点)。 ただし、千田家文書は数万点に及ぶ厖大な史料群であり、本年度処理しえた分量はそのごくごく一部にすぎない。来年度も整理・写真撮影・目録作成の作業を継続する予定である。 いっぽう(2)の作業としては、- (1)8月20日夜に千田家文書を用いた現地報告会を開催したほか、 (2)3月11日午後に研究報告会を開き、すでに目録化あるいは活字化されている三陸沿岸地域の文書群をもとに研究構想の報告会を行った。本科研が三陸沿岸地域で発掘された史料を用いた総合的な研究としては初の試みであること、海村研究の停滞状況を打ち破る十分な可能性を持つことを共通の認識とすることができた。 来年度も、千田家文書の整理・写真撮影・データベース化の作業と並行して、研究報告会を継続する予定である。
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