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2006 年度 実績報告書

近代日本・朝鮮における文化遺産保護史

研究課題

研究課題/領域番号 17520428
研究機関京都大学

研究代表者

高木 博志  京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (30202146)

キーワード文化遺産 / 古都 / 豊臣秀吉 / 国風文化 / 陵墓 / 韓国 / 賀茂社 / 名所
研究概要

本年は、『近代天皇制と古都』(岩波書店、2006年)の単著を上梓した。古都奈良においては、神武天皇陵・橿原神宮などの神話的古代の形成、正倉院の天平文化イメージ形成、古都京都の内裏空間・京都御所の変容、国風文化・安土桃山文化イメージの形成、近代における陵墓整備、世界遺産と皇室用財産の位相などのテーマ群をあつかった。とくに近代古都と文化遺産との関係を明らかにした。また上賀茂神社の「日次記」を分析し、賀茂祭の近世から近現代への変化をあとづけた。さらに近代日本と植民地朝鮮をつなぐものとして、近代における豊臣秀吉の顕彰を、京都に即して明らかにした。帝国京都博物館と秀吉の展示、豊国会と豊国廟・耳塚の整備、韓国併合後の秀吉顕彰などが問題となった。史料調査収集先として、東京においては、宮内庁書陵部・国立公文書館(千代田区)で陵墓整備や文化遺産保護に関わる公文書の調査、国立国会図書館で同じく文化遺産保護や皇室法規に関わる史料調査、また水木要太郎(奈良女子高等師範学校教授)の子孫からの聞き取りをした。奈良では奈良県立図書情報館で奈良県行政文書、奈良女子大学で修学旅行をはじめとする校史資料、京都府立総合資料館、京都歴史資料館などで名所や文化遺産保護にかかわる史料調査・収集をおこなった。天橋立(宮津市)や菅浦(滋賀県)の文化的景観についての調査も行った。賀茂社や社家、その他の社寺で史料調査を継続している。京都大学内部においても、戦前の歴史学・考古学の学知に関わる史料を収集した。またソウルの国立中央博物館に出張し、教育担当者の御教示のもと、新しい博物館展示のあり方を東京国立博物館の現状と比較しながら調査した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 「郷土愛」と「愛国心」はどのように繋がれてきたか2007

    • 著者名/発表者名
      高木 博志
    • 雑誌名

      論座 (朝日新聞社) 2007年2月号

      ページ: 152-158

  • [雑誌論文] 明治維新と賀茂祭2006

    • 著者名/発表者名
      高木 博志
    • 雑誌名

      上賀茂のもり・やしろ・まつり(大山喬平監修)(思文閣出版)

      ページ: 192-210

  • [雑誌論文] 近代京都と豊臣秀吉2006

    • 著者名/発表者名
      高木 博志
    • 雑誌名

      近代京都の創造(同志社大学人文科学研究所ブックレット) 23

      ページ: 26-49

  • [図書] 近代天皇制と古都2006

    • 著者名/発表者名
      高木 博志
    • 総ページ数
      340
    • 出版者
      岩波書店

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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