京都市中京区の空也堂極楽院において、所有史料を編年別に整理し、袋詰め・目録化する作業を継続して行った。大きな容量のハードディスクを備えたホストコンピューターを購入し、これに、リレーショナルデータベースソフト等をインストールし、史料番号・発行年代・西暦・形態・表題・内容・作成者・発給者・発給者肩書・受取人・宛人・宛人肩書・項目を設置し、個々の史料の情報を入れ、カード型データベースを作成する作業を行っている。また、主要な史料を分析するため、写真撮影を、35ミリカメラおよびデジタルカメラにより行った。また、スキャナを購入し、史料の読み込みを行った、史料のプリントアウトについては新規に購入したプリンターによるものと併せて外注して行った。また、11月13日の空也遠忌では、三昧聖の伝統行事である空也勤行(踊念仏)についての撮影・取材を行った。 同様の作業を、名古屋市の空也堂別院仲田大真会で行った。ただし同別院は空襲でほとんどの史料を焼失しており、年間を通じての秘事法門としての空也忌・涅槃会・彼岸会・降誕会・盆供養・報恩講などの取材が多かった。 併せて、三昧聖史料の所在調査を和歌山県高野山で行った。 本年度は、空也堂極楽院の280点の史料について、初期作業である袋詰め・手書き目録作り・撮影が主となった。補助員等がなく一人で行ったため初期作業で手一杯で分析やデータベース化が遅れざるを得なかったことが反省点である。
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