| 研究概要 |
本年度は、前年度の基礎的研究作業を継続し、達成された成果を随時国内外に公表していった。具体的な研究実績は、以下の通りである。
1.地方志及び碑記について、前年度と同様に、「中国地方志集成」「石刻史料新編」「宋集珍本叢刊」等の基本的現有設備を中心として、皆尽的に調査・蒐集し、内容・項目・種類ごとに、各地方行政区画別に分類し、系統的に整理する作業を継続した。加えて「全宋文」を新規購入し、上記作業の補完に努めた。
2.今年度は特に、前年度に集中的に分析した蘇州地方志に関する成果を公表していく一方で、新たに明州地方志の調査と序跋文の蒐集・読解作業、及び関連する清朝考証学者による研究成果の吸収にも着手した。
3.前年度より継続され、更に今年度の研究により得られた業績については、裏面に呈示した成果に加え、口頭でも下記の通りに公表された。
(1)須江隆「宋代石刻の史料的特質と研究手法」(唐代史・宋代史合同研究会シンポジウム「石刻史料からみた唐宋元の祉会と文化」、ホテル信濃プリンスシラカバ、2006年8月)
(2)須江隆「墓表と墓誌銘から読み解くある北宋知識人の日常と生涯」(科学研究費補助金特定領域研究「東アジアの海域交流と日本伝統文化の形成」・基盤研究(B)(1)「墓より見た中国宋代の社会構造」主催ワークショップ「墓・墓誌からみた宋代社会-家族・エリート・地域-」、広島大学東広島キャンパス学士会館、2006年9月)
(3)SUE Takashi"Revelations of a Missing Paragraph : Zhu Changwen and the Compilation of Local Gazetteers in the Northern Song"(59th Annual Meeting of Association for Asian Studies, Boston Marriott Copley Place, U.S.A., March, 2007)
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