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2007 年度 実績報告書

中世ロシア正教会異端の系譜と民衆信仰(異文化融合の諸相に関する考察)

研究課題

研究課題/領域番号 17520491
研究機関電気通信大学

研究代表者

三浦 清美  電気通信大学, 電気通信学部, 准教授 (20272750)

キーワード中世 / ロシア / 異端 / 写本 / 信仰 / 儀礼 / 異教 / オビサニエ
研究概要

本研究は、中世ロシアにおける諸異端の系譜を探求することにより、中世ロシアの宗教性の全体像を再構築しようと志すものである。より具体的には、中世ロシア諸異端(ストリゴリニキ、ユダヤ主義)の民衆的基盤が、「異教糾弾文書」においてしばしば言及される「ロードとロジャニツァ信仰」にあったとする研究代表者の仮説を、中世ロシア諸異端とこの異教信仰との内在的な類似性(宗教儀礼、信仰内容など)の探求を通じて立証することが課題となる。この課題の解決のために、現象の同時代の、ないしは、少し下った時代の写本文献と、近代スラヴ人文科学の展開のなかで収集されたフォークロア、民俗学資料を比較対照するという複合的手法を採用した。
しかしながら、上記の課題を遂行するために必要な資料が、現在のところ、まだ十分ではない。前者の文献資料については、古典的著作において、異教糾弾を直接のテーマとした一部の作品が扱われているが、写本自体にどんな作品が収録されているのかはいまだ不明であり、写本の全体像をうかがい知ることはできない。中世ロシアの思潮をイメージするには、写本がどんな目的のために編纂されたのかを知る必要があり、そのためには、収録作品を詳細に検討しなければならない。したがって、本研究は、ロシアの図書館写本室、文書館において史料を整備することから出発する。そのさい、詳しい内容を検討すべき写本として、ノヴゴロド・ソフィア写本1262(14世紀)、ノヴゴロド・ソフィア写本1285(15世紀)の二つが候補に上った。
ノヴゴロド・ソフィア写本1285に関しては、平成17年8月のロシア連邦共和国サンクト・ペテルブルグ滞在研究によって、写本所収作品一覧(オピサニエ)の作成をおこなったが、それを受けて平成19年9月には、ふたたびサンクト・ペテルブルグ滞在研究をおこない、オピサニエの作成を完了した。本研究の研究成果は、具体的には、この二つのオピサニエである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 『キエフ洞窟修道院聖者列伝』解題と抄訳(II)2007

    • 著者名/発表者名
      三浦清美
    • 雑誌名

      電気通信大学紀要 20

      ページ: 67-94

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [学会発表] ツァーリと僭称者2008

    • 著者名/発表者名
      三浦清美
    • 学会等名
      ロシア文化研究会
    • 発表場所
      八王子セミナーハウス
    • 年月日
      2008-03-08
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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