本年度は、本研究の最終年度であることから、昨年度までにおこなった研究状況・史料状況の調査の結果をふまえつつ、さらに補足的な研究状況の調査と文献の収集を行なうとともに、研究成果の公表と報告書の執筆を行った。海外調査としては、クラクフのヤギェウォ大学の主催により開催された「第1回外国人ポーランド史研究者会議」に出席し、最新の研究状況の確認と各国の研究者との意見交換を行なった(2007年6月28日〜30日)。また、ワルシャワ国立図書館において近世ポーランド議会史にかんする資料調査を行なった(2007年7月2日〜4日)。その後、上記の調査の結果もふまえながら、当該テーマにかんする研究動向と今後の課題について論文「「貴族の共和国」像の変容-近世ポーランド・リトアニア共和国をめぐる最近の研究動向から」を執筆し、雑誌『東欧史研究』に投稿した。本論文は、『東欧史研究』第30号(2008年3月刊行)に掲載された(20〜38頁)。また、本研究の成果の一部を含む論文"Latin as a Medium of Cultural Comunication in the polish-Lithuanian Commonwealth in the Sixteenth and the Seventeenth Centuries"を雑誌Japanese Slavic and East European Studiesに投稿した。本論文は同誌Vol.28 (2007) (刊行は2008年4月)に掲載された(pp.1-20)。以上の既発表論文の内容をふまえて、本研究の報告書の執筆を行なった。
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