研究課題
基盤研究(C)
この研究課題の目的は、「最高存在」(Etre supreme)という概念が18世紀の思想風土にあって何を意味したのかを検討するとともに、1794年6月8日に開催された最高存在の祭典がそこに参加した人びと、とくに民衆層によってどう受けとめられたのかを、この祭典にかんする当時の「世論」を検証することによって明らかにしようとするものであった。この課題を遂行するため、当該研究期間内に夏期休暇などを利用して数度渡仏し、国立古文書館、パリ警視庁史料館、パリ市歴史図書館、フランス国立図書館などに所蔵されている史料の調査と蒐集をおこなった。これらの史料蒐集の成果をも背景に、「地方史研究の意味とはなにか」(『歴史学研究』No、816)、「リヨンの革命と『サン=キュロット』(『史学雑誌』116-6)、「フランス革命史研究の変貌」(『歴史と地理』606)などを公にした。また、すでに刊行を待つばかりの論考として、「シャルチエ以後の思想史研究はどのようなかたちをとりうるか」(『歴史学研究』掲載号未定)を公にした。さらに、「最高存在」という概念が18世紀の思想風土において何を意味したかという課題にかかわる研究成果は、暫定的なものにとどまるが、平成20年度に刊行される「研究成果報告書」にまとめた。たほう、最高存在の祭典がそこに参加した人びと、とくに民衆層によってどう受けとめられたのかという課題に関しては、学術論文として公刊できるまでの成果が現在までのところ得られていない。これについては今後の継続的な調査・研究の終了をまって、できるだけ近い将来に著書というかたちでその成果を公表したいと考えている。
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歴史学研究 (未定)
Rekishigaku Kenkyu(Journal of Historical Studies)
専修大学歴史学研究センター年報 4号
ページ: 26-40
歴史と地理 No.606
ページ: 31-34
史学雑誌 116-6
ページ: 32-54
Center for Historical Studies Annyal Report No. 4
Rekisi to Tchili(History and Geography) No. 606
Shigaku=Zasshi 116-6
歴史学研究 No.816
ページ: 43-50
Rekishigaku Kenkyu(Journal of Historical Studies) No. 816
一橋大学社会科学古典センターStudy Series No.53
ページ: 1-45
Center for Historical Social Science Literature, Hitotsubashi University, Study Series vol. 53
ページ: 1-44