研究課題/領域番号 |
17520515
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
須藤 隆 東北大学, 大学院文学研究科, 教授 (00004060)
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研究分担者 |
阿子島 香 東北大学, 大学院文学研究科, 教授 (10142902)
関根 達人 弘前大学, 人文学部, 助教授 (00241505)
松山 成男 東北大学, 大学院工学研究科, 助手 (70219525)
菅野 智則 東北大学, 大学院文学研究科, 助手 (30400196)
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キーワード | 縄文時代 / 弥生時代 / 集落 / 亀ヶ岡式土器 / 山王III層式 / データベース |
研究概要 |
1 今年度も研究計画に従い、東北地方における縄文・弥生土器の資料調査、データ登録を実施した。とくに東北大学大学院文学研究科にて所蔵し、考古学研究室が管理を行っている久原コレクション総数413点の土器の中から、縄文時代晩期の土器を選択し、詳細な観察と図化を実施した。資料化総数は50点である。これらのデータをもとに、縄文時代晩期の土器製作における技術的観点から分析を行った。 2 各機関にて所蔵されている関連資料について、観察と図化、写真撮影などを実施した。併せて現地調査を実施し、現況を記録した。今年度資料調査の対象としたのは、青森県風張(1)遺跡、是川中居遺跡、田向冷水遺跡、秋田県麻生遺跡、藤殊遺跡、向様田遺跡、岩手県長者屋敷遺跡、馬場野II遺跡、湯舟沢遺跡、谷起島遺跡、金附遺跡、宮城県高田B遺跡等の縄文時代晩期から弥生時代中期を中心とする遺跡である。縄文時代晩期に関しては、久原コレクションとの対比を行い、文様施文技法の観点から地域性について検討を行った。弥生時代に関しては、弥生時代前期の初期稲作社会の集落構造と弥生土器の分析を行った。また、高田B遺跡出土資料を中心とし、数量や法量等の土器属性を採取し、弥生時代中期における技術分析を実施した。 3 縄文時代晩期から弥生時代に関する遺跡データベースを整備した。久原コレクションの中心となる青森県の遺跡分布を検討するため、青森県遺跡地図を元に遺跡データの登録を実施した。また、東北地方における集落を検討するため、各地域で刊行されている遺跡発掘調査報告書を集成し、東北地方各地の集落遺跡について登録を行った。そのデータを簡易GISを用いて図化し、各時期における集落分布の特徴を指摘した。
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